2015年9月29日火曜日

J.S.バッハの「6声のリチェルカーレ」を弾く(その2)

ピアノの練習を再開してから2週間が経ちました。

早朝と夜の時間を使って毎日1~2時間ほど練習を続けたところ、バッハのリチェルカーレの楽譜(全部で6ページ)の1ページまでをなんとか両手で譜面を追いながら弾けるようになりました。

30年振りのピアノは、あまりに昔のことで、以前の感触を思い出すこともなく、またリチェルカーレは初めての挑戦なので、以前の勘を取り戻すという感覚もありません。

前回の記事(その1)では、右手と左手の主旋律以外の音符をすべて修正ペンで消去して簡素化した以下のような譜面を作って練習を始めたところまででした。

修正ペンで簡素化した楽譜

狙いは、まずは主旋律のメロディと運指(指使い)を覚えてしまって、あとから他の旋律を加えてゆくというものでした。

1ページほど練習して、元の蛍光ペンで色付けした楽譜に戻して練習してみました。

蛍光ペンで色分けした楽譜

しかし。。。

まったく歯が立ちません。。。

17小節以降の旋律が3声に増えて、その後4声、5声、6声と複雑になると、運指が複雑になることもあり、頭と両手が混乱してしまって全く弾き進むことができなくなります。

バッハの曲は、インベンション(2声)とシンフォニア(3声)を少しかじったことがある程度なので、4声以上のフーガはやったことがありません。

仕方ないので、旋律ごとにどのようなメロディになっているのか、譜面を分析することにしました。

YouTubeを探してみると、6声のリチェルカーレの旋律ごとに色と図形で遷移をビジュアル化している映像を見つけました。

Bach, Ricercar a 6 (from The Musical Offering)

楕円が主旋律を表し、その他の旋律は菱形で表現されています。楽器はハープシコードとオルガンを使っているそうですが、コンピュータでどのような処理をしているのか、とにかくこんな便利なものを作ってくれる人がいて無料で使えるというのは、ネットであらゆる情報が入手できる便利な世の中ですね。。。

この映像を参照して、旋律ごとに楽譜の音符に色分けする作業をします。6声のパートは特に複雑で、何度も映像を繰り返して確認、結構時間のかかる作業でした。。。

そして完成したのが以下の楽譜です。

蛍光ペンで色分けした楽譜

これで主旋律とその他の6つの旋律の流れが一目瞭然。

(試聴上の注意:ヒドイ演奏です)

主旋律以外の6つの旋律がどのように流れるかを把握して、鼻歌で歌えるようにします。そうすることによって、複雑な旋律を解きほぐし、弾く時にイメージしやすいように練習します。

これは、ピアノ科を卒業した友人に教えてもらったテクニックです。

ピアノのレッスンを独学でやるというのは、ネット全盛の時代になってもなかなか苦労が伴います。というのも、ほとんどのピアノ教則本やネットで見つかる情報は、まずこの教則本から始めて、次は。。。というように定まったプロセスを通してでないと進めないように固定化しているからです。

今回、6声のリチェルカーレを弾きたいと思ったときに、ネットでいろいろ探してみましたが、具体的に練習をして弾けるようになるまでの参考となる情報や体験談を見つけることは結局できませんでした。

6声のリチェルカーレというのは特殊な楽曲であることを差し引いても、フーガの演奏法の基礎について、ネットから何らかの情報も得られないというのは、意外でした。

1ページをなんとか弾けるようになってからは、2ページ目以降は、右手をオレンジで、左手を青で色分けすれば、なんとか弾けることが分かってきました。1~2ページを色分けした楽譜は以下のような感じです。

色分けした楽譜

2ページまで弾けるようになれば、来月(10月)中には6ページの最後まで行けそうです。コンクールが年末なのでギリギリですが、目途が見えてきました。

最初ピアノを再開しようと思ったときに真っ先に思い付いたのが、ピアノの個人レッスンを受けることでした。

しかし、友人のアドバイスでは、「どんな優秀な教師でも、生徒がまだ弾いていない曲を弾けるようにはできない」ということで、まずはとにかく最後まで弾けるようになってから、レッスンをお願いすることに変更しました。

自分流で構わないので、最後まで弾けるようになってから、仕上げの手段としてレッスンを受けるということです。

6声のリチェルカーレは、曲を聴いただけでは、この曲がどうしてバッハの難曲なのかピンと来ないと思いますが、実際に弾いてみると、運指も覚えにくいし、メロディラインが複雑に交錯して、全く思うように弾けず苦労することがわかります。

しかし、右手が主旋律で左手が伴奏という典型的な曲のなかで、スピードの速い曲(イタリア協奏曲やゴルドベルグ変奏曲など)を選ばなくて本当に良かったと今では思っています。

年のせいかもしれませんが、スピードの速い曲は、もはやテクニックを上達させる体力や技巧を身につけるのは至難の業です。

そういう意味で、6声のリチェルカーレを選曲したのは結果的には正解だったかもしれません。

まだ余談を許さない状況ですが、はじめに「この曲を弾くんだ!」と決心したモチベーションほど強いものはありません。

30年振りのピアノ再開で難易度の一番高い6声のリチェルカーレを選んだのは、身の程知らずの極致かもしれませんが、「信じるものは救われる」と祈りを捧げて練習を続けようと思います。

(おわり)

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2 件のコメント:

  1. ご無沙汰しております。ondaです。いやあ素晴らしいですね。ご自分で弾かれて、パソコン落ちからも借りながら分かりやすく整理して下さるのは、とても興味深かったです。今後とも頑張って下さいませ。

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    1. 御田様

      大変ご無沙汰しております。ブログ訪問&ご声援jいただき有難うございます。慣れないピアノに悪戦苦闘がバレテしまいお恥ずかしい限りです。似たような状況の方がいらしたら少しでも参考に。。。と恥をかなぐり捨ててブログに記しています。
      すべて自己流のため、ピアノ教育をちゃんと受けた方からするととんでもないやり方なのかもしれません。
      それでも下手なりに、少しずつ弾けるようになるのは嬉しいものです。バッハを聴く感動にもつながります。
      ブログは他愛もないネタばかりで恐縮ですが、また気が向きましたらご訪問・ご笑納くださいませ。

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