2015-03-09

400kmのブルベ(BRM307石廊崎)を完走しました(前編)

厳寒のなか雨に降られた3月7日の400kmブルベ、なんとか制限時間内に完走することができましたが、途中で一度はタイムアウトによる失格を覚悟したほど厳しい状況でした。。。


完走証明のブルベカードです

制限時間27時間に対してゴールしたのは26時間28分。完走者のなかではほとんどビリに近いタイム。。。

当日の悪天候(気温8℃/3℃、降水確率は60%、北風3m/s)も大変だったのですが、それよりもブルベ経験の乏しさによる装備不足や時間配分の失敗などに苦しめられました。

しかし、400kmブルベ出てみておそらく一生忘れられない強烈なエクストリーム感を味わうこともできました。あまりに強烈な出来事が次から次へと起ったため、ゴール後しばらくは頭が混乱してしまい、深夜走行だったこともあってまるで夢を見ていたような感覚も残っています。

400kmのブルベがどんなものか、またブルベ初心者が走るとどんなことになるのか、少しでも参考になればという気持ち(と反省も含めて)ブログに記そうと思います。。。


1.400kmブルベとは

日常生活では有り得ない超長距離を自転車で走るブルベというスポーツ。特に400kmブルベは、まとまった仮眠の取れる600kmのブルベより過酷だと言われています。

開催元のAJたまがわのページでは、ブルベ出場は距離の短い順番に200km、300km、400kmと順次取得することを推奨しているのですが、私はこれまでブルベ出場は先々月に200kmを完走した1度だけでした。

AJたまがわのページでは、3月上旬というこの時期に南伊豆までオーバーナイトで往復するというのはかなり厳しいこと、300kmでもかなり寒い思いをしますがこの400kmは300kmとは別次元ですと警告が載っていました。

さらに不運なことに、当日の天気予報は、気温8℃/3℃と、過去の平均(気温12℃/3℃)と比較してもブルベには厳しい予報となってしまいました。しかも降水確率は60%の雨。。。雨のブルベは過酷度がまるで違うといろいろな個人サイトに体験談が書かれています。

私はロードバイクを乗り出したのが1年少し前のこと。自転車通勤で去年は年間3,000kmくらい自転車乗りましたが、2度のトライアスロンを除くと自転車のレースに出たことはほとんどありませんでした。周囲にブルベをやっている知り合いもいないので、悪天候の400kmブルベというのがどれほど過酷なのか、知らぬが仏状態でした。。。

2.当日の朝

これからどんな過酷な一日が待っているか知る由もなく、前日はぐっすり眠れました。私は朝6時スタートだったので、5時前に起床。外はまだ真っ暗、予報通り雨ですが、スタート地点の二子玉川まで自転車で出発します。

スタート前の集合の様子

スタート地点にはブリーフィング開始時間の5時30分ぎりぎりに到着したのですが、あれ?参加人数がとても少ないような。。。事前のエントリーリストでは6時出走者が30名以上いたのですが、10人くらいしかいないような。。。?

。。。これは後日知ることになるのですが、実は当日の悪天候予報でエントリーの半数がDNS(出走を取り止め)だったのでした。

そんな事情はつゆ知らず、私はせっせと出走準備に励みます。

前回の1月のブルベのあまりの寒さに懲りて、今回は厚手の防水ウィンドブレーカーを新調、更にそのうえにモコモコのダウンウェアを重ね着して防寒には万全を期しました。おかげで出走前のブリーフィング中も全然寒くありません ^_^

そして出走時間近くになると、ようやく空がうっすらと明るくなってきました。6時ちょうどになって。。。


いざスタートぉ!!


。。。といっても人数も少ないので、AJたまがわさんのメンバの方々(早朝から本当にお疲れさまです)に見送られて、なんとなくパラパラと出かけていくような感じでした。

3.順調?な滑り出し

いきなりですが、走っているうちに何やらツルツルと異音が。。。どうやら後ろのサドルバッグが重みで後輪と擦れてしまっているようで、スタート直後からいきなりトラブル対応(泣) 後続のブルベの人たちが「大丈夫ですか?」と声をかけてくれます。

ブルベに出ている人たちはみなさん本当に親切で、礼儀正しい方ばかりです。

二子玉川から六浦(逗子の手前)までは、前回のブルベで通った道と同じなので安心感があります。単独走行で多摩川沿いをマイペースで走ります。。。

ずいぶんゆっくりと走っているつもりですが、後続がやってきません。ひょっとして最後尾出発なのでは。。。と考えていました。

そして多摩川大橋を超えて第2京浜を横浜方面へ。雨は止みませんが少し小降りになったでしょうか。

スピードは平均25km/hくらい。。。でも決して無理はしません。マイペースマイペース。。。

すると横浜を過ぎたあたりで同じブルベの方が後ろから追い付いてきました。

「あのーブルベ初めてなので後ろついても構いませんか?」

とても初心者らしくないベテランのような方でしたが、もちろん快諾してしばらく一緒に。。。

「初めてで400km挑戦ですか?」

「はい。。。予定がなかなか合わなくて。。。」

私は驚きましたが、そうかー世の中には初挑戦で400kmという人もいるんだ、自分は2度目の挑戦で400kmなんて大して無謀でもないんだな。。。と励まされてしまったのです。

「私も400kmは初めてです。でも遅いのでいつでも抜かしてくださいね」

しばらく一緒に走りましたが、関内駅前を右折して磯子を超えたあたりで、丁寧な挨拶をされたと思うと、私を抜かしてあっという間に坂を上って視界から消えてしまいました (( ;゚Д゚))

あの走り、やっぱりタダモノではなかったな。。。(笑)

4.まさか。。。の落車

天気は徐々に回復の兆しを見せるも、まだ小雨はパラついています。そんななか、最初の関門であるPC1(ファミリーマート逗子渚店)に到着。時刻は8:45AM。CLOSEが9:30AMなのでここで45分の貯金ができました ^_^

PC1(ファミリーマート逗子渚店)

さきほど一緒に走った方を含めてブルベの人が数名いらっしゃいました。お互いに会釈をして、これからの健闘を祈ります。

梅干しおにぎりだけ買い、いまいちフィット感に欠けるフェイスマスクは脱ぎ、あとはさっさと出かけます。

ここからは逗子海岸沿いの国道134号線を走ります。逗子は妻の実家があるので良く遊びに来ますが、今日はあいにくの天候で海岸の人もまばら。。。今回はiPhoneとは別に小型カメラをポケットに入れてきたので記念写真を撮ろうとしましたが、信号に引っかかることもなく、気が付いたら逗子海岸を過ぎてしまいました。。。

逗子海岸を少し過ぎたあたりで、ようやく信号に引っかかりました。

ちょうど防波堤側の散策路のようなところに良さそうなベンチを見つけました。で、減速して歩道を進み、左足のビンディングを外してそのベンチにゆっくりと足をつこうとして。。

ツルッ

え、ツルッて?

いつものジテツーで履いているSPDのシューズと違って、今日はより軽量のレース用SPD-SL用のシューズ(シューズ裏がクリートというプラスチックの留め具になっている)を履いていることをすっかり忘れていました。。。

さらに不運なことに、大理石調に見えたベンチの表面はつるつるの鏡面仕上げになっていたのでした。側面はゴツゴツとした造りにも関わらず。。。トドメは雨でさらに表面が滑りやすくなっており、それらの状況がこれまた雨で濡れたサングラスでは目認できなかったことでして。。。!

つこうとした左足の代わりにバランスを完全に失った上半身が背中から着地する羽目に。。。右足はビンディングに固定した自転車と一緒に宙を一回転、ベンチの反対側に体とともにもんどり落ちました。。。

自転車が空中を回転する姿を下から見上げたのは生まれて初めてでした。。。

不幸中の幸いだったのは、ベンチの反対側がコンクリートではなく、砂場になっていたことでした。おかげで身体も自転車もダメージは皆無でした(精神的には相当なダメージでしたが)

気を取り直して、写真撮影。。。

最初の記念写真です


この写真だとわかりやすいと思います

こんな曲芸をやっている暇はなかったし、怪我がなかったことを感謝しなければいけないのですが、実は困ったことが起きました。

ビンディングが固定できない。。。

撮影後、気を取り直して自転車で走り始めたものの、両足ともシューズがペダルに固定できなくなったのです。。。

再び車を降りてチェック。。。どうやらペダルの可動部に先ほどの落車の影響で砂が噛んでしまったようです。近くの水溜まり場で靴の裏をジャブジャブとやって、ペダルはスポーツドリンクをかけて洗いました。。。

で、再出発。

しかし、ペダルに固定できません。。。

しかも、シューズの裏を洗ったせいで、シューズの内部が浸水。SPD-SLの靴裏は、通気のために大きな開口部があるのを忘れていました。。。

何というアホ。。。

しかしこれまた幸いなことに、靴下は完全防水型の高級ソックス(シューズと同じくらい高かったです。。。)だったので、足のなかまでの浸水は免れました。でもシューズの内部が濡れてしまい寒くなってしまいました。

仕方なく、そのままシューズをペダルに固定できない状態で走り続けることに。。。

こういうときは、気持ちの切り替えが必要です。時計を見るとまだ9時半過ぎ。おにぎりで元気も出たし、雨も止んでくれました。また一番の心配だった左腕の神経痛(頸椎症性神経根症)も痛み止めが効いているのか、これなら我慢できそうです。。。

5.懐かしい熱海海岸

湘南の海岸沿いをしばらく走ると、先に江の島が見えてきました。もちろん停車して記念写真をパチリ!

江の島です

茅ケ崎、平塚と通り過ぎ、大磯までは前回の200kmブルべと同じルート。大磯からは国道1号で小田原方面を目指します。

シューズを固定できないとアップペダリングができないばかりか単なるツルッと滑るだけの極めて非効率なシューズと化しますが仕方ありません。。。

ところが、しばらく走っているうちに、何度かカチッと固定できるようになりました!しばらく走るとまた取れてしまうので、運よく固定できたらそのままあまり力を入れないようにします。

シューズが固定できるとできないとでは雲泥の差がありますが、滅多に入らないビンディングというのも曲者で、何度も力を入れてエイっとやるたびに脚にくるのです。。。

小田原を過ぎてからしばらく行くと、海岸線沿いのアップダウンの激しい道路が始まりました。海を見渡せるので見晴しは良いのですが、結構なアップダウンが続きます。そのなかを決して無理せず無理せずゆっくりと登ります。。。

あれ伊豆半島海岸線沿いのルートは平坦コースではないのか。。。

ベテランの方からしたら私は無知無能の参加資格ナシと怒られそうですが、私は伊豆海岸線沿いのアップダウンについて全く予備知識がなく、逗子海岸のような砂浜が延々に続くようなイメージだと勝手に想像していました。。。(´д`)

そうこうしているうちに、スタートからの走行距離が100kmに到達。

全然まだまだ行けそうです!!

100km近辺(根府川の手前)です

でも時間が。。。そろそろ昼の時間です。

真鶴まで来たあたりで時間が心配になりちょっとペースアップ。しかし心拍が上がり長くは続きません。やはり体力は温存しておこうと再びスローペースに戻しました。

真鶴を超えたあたりの断崖(遠くに初島が)

昼になりましたが、いろいろなアクシデントと撮影のせいで時間を取ったのでポケットの携帯食でなんとか誤魔化しながら先を急ぎます。湯河原を超えてひたすら海岸線沿いのアップダウンが続きますが、辛抱しながら熱海まで頑張ろうと決めました。

そして。。。熱海市街に到着!!!

熱海は前の会社の保養施設があったので何度か家族旅行で来たことがありますが、最後に訪れたのはいつだったでしょうか。。。

もうずいぶん前の話ですが、上の娘が幼いとき溺れそうになって助けたことのある思い出深い熱海サンビーチの前を通りました。

熱海サンビーチ

溺れそうになったといっても、娘が確か2才くらいのとき服のまま浅瀬を沖に向かったら波で転んでしまったんですね。私はそれをビデオで撮っていたんですが、あまりに慌ててビデオカメラを持ったままの手で水のなかに沈んだ娘を引き上げたんです。

撮影中のビデオカメラはもちろん水没で壊れました。そのときのビデオ映像は今でも名場面として残っています。 ^_^

楽しかった家族旅行の思い出と一緒に、家で帰りを(たぶん心配しながら)待ってくれている家族のことをちょっとだけ思い出しましたが、のんびりとしている暇もないので、再びコースに戻ります。。。

海岸で一息ついていると、後続のブルベの人が通り過ぎるのが見えました。たぶん7:00出発の後発組だったでしょうか。。。ということは1時間も遅れているということになります。

地元の店で落ち着いて海鮮料理でもと考えていましたが、時間もないのでどこか途中のコンビニまで頑張ることに。

しばらく行くと、道路沿いにコンビニ(バーディ南熱海店)があったので焼きソバとミニ羊羹を2個調達。時刻は13:10。今回はいくつかコンビニカードを持参したのでキャッシュレスでスピード精算です!

バーディ南熱海店

実はこのときに買ったミニ羊羹がずっと先で命拾い、いやブルベ完走に決定的な役割を果たすことになるのでした。。。

6.コースミス

熱海から伊東、そして川奈へと海岸線のアップダウンはひたすら続きます。路肩が狭い上り坂で崖の直下に荒波が見える場所などは、よろよろと登っているすぐ隣を大型トラックが轟音を立てて通り過ぎたりと生きた心地がしません。。。

こんな坂が続きます

実体験はもっと強烈なのですが、あまり余計なことは書きません。。。

川奈のあたりでずっと進んで来た135号線が激坂になりました。しかしこの坂はちょっと半端ではありません。。。

前回のブルベに引き続き今回もGPSナビは専用機ではなく、iPhone5をマウントに固定して使っています。唯一最大の欠点はバッテリーがあっという間になくなることで、今回は大容量タイプを含めて3つの外部バッテリーを準備しました。それでも常時画面をオンにしていると全く持たないので、逆に画面を常時オフにして必要なときだけオンにしてバッテリーを節約していました。

なので川奈のあたりで135号線から迂回路の109号線にルートが変わることに気付かなかったのです(もちろんキューシートをしっかり確認していれば明記しているのですが。。。事前チェックでも抜けていました。。。)

激坂を進みながらしばらくしてどうも様子がおかしいと、iPhoneをオンにしてチェック。すると自分が今まで登ってきた激坂が全くの徒労であったことを悟りました。。。

貴重な時間と体力を無駄に消費したことを嘆きつつ、今度は激坂を下ります。。。

迂回路の109号線は、交通量もめっきり少なくなり、ひっそりとしたいい感じのスポットが随所にあります。下の写真も小さなトンネルの手間のちょっとしたスポットです。

ひっそりとした雰囲気です

しばらく進むとあの有名な川奈リゾートホテルとゴルフ場が見えました。思わず記念写真に立ち寄りたくなってしまいました。というか立ち寄ってしまいました。。。手前の美術館に。。。

伊豆高原ステンドグラス美術館

別に美術館に入ったわけではないのですが、駐車場で記念写真を撮りました。

そしてしばらく行くと今度は満開の河津桜の樹木が。。。!

満開の河津桜

実はこのとき撮影するたびに自転車を降りていました。。。次から次へと噴出する問題解決のために。。。

サドルバックがどうしても落ちてきて後輪と擦れてしまう
iPhoneの外部充電器がうまく繋がらず、どんどんバッテリー切れが進んでしまう
iPhoneのタッチができるはずのグローブが効かない
iPhoneのマウントが緩んで段差のたびにガチガチと揺れる
腰に巻きつけているダウンジャケットがどんどん緩んできて落ちそうになる

距離を進めば進むほど、装備に関する問題は増え、それもほとんどの場合は未解決問題として累積していきます。。。ブルベ恐るべし。。。

それにしても写真撮影で寄り道し過ぎなのは明らかです。。。これが後半じわじわと効いてくることに。。。

川奈近辺のアップダウンは全行程を通して一番きつかったような気がします。ここを再び通るのか。。。というのは考えないように努めました(実際は違うルート、こちらも別の意味で厳しかったですが)。

城ケ崎入口の交差点で迂回路から再び国道135号線に戻ったところに、本日2番目のチェックポイント(ローソン伊豆高原店)がありました。


PC2(ローソン伊豆高原店)

時刻は15:41。CLOSEが16:20なのでここで39分の貯金です。若干減りましたがいろいろ寄り道している割には意外なほど余裕がありました。

しかしあとで考えるとこの余裕が心の油断に繋がったような気が。。。

バナナと菓子パンだけ調達して再び走ります。

7.河津桜。。。

夕方になるとだんだん薄暗くなってきて気温は一気に下がってきます。。。。今回の嬉しい誤算だったのですが、新調したdhbの防水ウィンドブレーカーの保温性が思いのほか高く、ダウンジャケットを着なくてもちょうど良いくらいの感じでした(下にはインナー2枚)。

伊豆高原あたりは心拍数も120台と低い値で安定しています。記憶にないのですが、たぶん平坦な道が続いていたのではと思います。

次に目指すはここから20kmあまり先の河津です。。。正確には河津川の両岸を埋める満開の河津桜です!!!

今回のブルベでの最大の楽しみのひとつ!

事前準備もバッチリ。観光案内のページから両岸の見どころのマップまでダウンロードしてあれこれ計画してきました!

観光協会のホームページによるとこんな感じだそうです。

河津川沿いの河津桜(ホームページより)

河津桜は3月上旬に満開を迎える早咲きの桜なんですね。この時期にブルベを組んでいただいたAJたまがわさんには本当に感謝です。。。

ところが。。。(´д`)

海岸線のアップダウンは延々に続き、150kmを過ぎたあたりから早くも体のあちらこちらに痛みが出るようになりました。。。

そんなことは容赦しないぞとばかりに延々と上ったかと思うと一気にダウンヒルのような道が続きます。。。

どれだけ上らされるのか(彼方に見えるのは伊豆稲取)

ここらへんははっきり記憶に残っていないのですが、時折強烈な突風が襲いかかり、ディープリム仕様のサーベロは横殴りの風をもろに受けて何度もフラつきました。。。

一度は上り坂で、猛烈な暴風雨、たぶん都内では経験したことのないような突風で、大きくハンドルを取られ、あやうく落車しかけました。。。タイミング良く左のペダルが高い縁石にぶつかり、難を逃れました。

あれがもし断崖絶壁の場所だったら。。。と思うと、さすがに身がすくんでしまい、正気を取り戻せるまでしばらくルートに戻れませんでした。。。(( ;゚Д゚))

あとで走行記録を確認したところ、河津近辺を通ったのは17:20ごろでした。桜の名所はそこからほんの少しのところだったので、暗くなる前に花見をしようと思えばできたはずです。

しかし繰り返しては終わりの見えない伊豆海岸のアップダウンは花見気分まですっかり削いでしまいました。。。

ディープリムのエアロホイールは、横風にはめっぽう弱いです。。。いつもなら高速巡航で安定性バツグンなはずですが、これだけ風が強いと、下りのダウンヒルでもハンドルがガタガタと風に取られて恐ろしくてスピードを出せません。。。

暴風雨で文字通り私の花見気分は吹っ飛ばされ、こうして私の河津桜の花見計画は敢え無く断念となりました。。。

8.石廊崎(折り返し地点)へ

往路も大詰めになりました。河津から折り返しの石廊崎までは30kmくらいです。

下田の手前に白浜という海岸があります。

下田近辺の海は、子供のころに両親に連れていってもらった記憶があり、白浜で泳いだことも良く覚えています。

白浜海岸

子供の頃の懐かしい思いでがよみがえり、実家の父親と、3年前に亡くなった母親のことを思い出しました。

時が流れ、今では自分自身が子供の親の立場になったのですが、子供たちも果たして将来、今の自分のように、連れて行った場所を訪れて同じように昔を回顧するのだろうか。。。

例によってあまり思い出に浸っている余裕もないので、白浜を後にします。。。でも白浜を訪れることができて良かったです。

さて、時刻はちょうど18:00。白浜を出てから風はいよいよ強くなり、夕暮れが迫ります。浜に打ち寄せる波も荒くなり、いよいよ夜がやってきました。。。

白浜を出て夕暮れが迫ります

この時間になると再び食欲が湧いてきます。それもみるみるうちに強くなり、ついに

「コンビニでカップヌードル(大)を食べる!!!」

という先を進むのに強固なモチベーションが湧いてきました。

こうなると頭のなかはカップヌードルを食べることで一杯になり速度もアップ、下田駅を通り過ぎたあたりで沿道のコンビニにチェックイン!!

ファミリーマート下田吉佐美店。到着は18:31でした。

カップヌードルシーフードと濃厚カスタードエクレアという、普段では禁じ手な組み合わせですが躊躇なく食します!

若い女性の店員さんが話しかけてきました。

「どちらに行かれるのですか?」

私の食い気が尋常ではないのか、反射ベストを着て自転車に乗っている姿が目立ったのか、とにかく興味深そうだったので、これから石廊崎に行ってまた戻ってきますと言ったら、驚いて、

「自転車だと寒くないですかぁ?」

と聞かれたので、実は東京からやってきて石廊崎行ってまた東京に戻る予定と答えました。

「スゴイですね。。。!宿泊はどちらで?」

宿泊しないで夜通し自転車で走って戻ると伝えたところ、店員さんの顔は明らかにスゴイという称賛の表情から理解不能の放心状態の表情に変わりました。。。

そして。。。

もうひとりの若い店員(こちらは男性)のほうにフラフラ歩いていって、「あの人はかくかくしかじかでこれからうんたらかんたら。。。」と熱心に説明をしてくれていました。(´д`)

私のほうは念願のカップめんを堪能してすっかり元気になりました!!!

妻からの着信メッセージにもうすぐ折り返しと返信。

さて出発!!

外はかなり寒さなので、ダウンジャケットを着込みました。腰に巻いて自転車乗っているときは邪魔以外の何物でもありませんが、持ってきて本当に良かったです。。。

もう外は真っ暗で、下田を過ぎると一気にさみしくなり人はおろか照明もまばらに。。。サイコンの表示もSUUNTO腕時計も見えないので、どのくらいの距離や時間を走っているかチェックすることができません。。。

頭のなかの計算では10kmくらいだろうから飛ばせば30分もあれば到着だろうと思っていたのですが、実際は13km、しかも弓ヶ浜の先は完全な暗闇道路で、再びアップダウンもあって、1時間もかかったのです。

目的地に30分で着くと思ったら1時間もかかったというときの、精神的なダメージは計り知れません。。。

照明もなく真っ暗闇のなか、車もほとんど通らない、人の気配もない、住んでいる気配さえ感じられない、さざ波だけは聞こえる、でアップダウンだけはしっかり続いている、そんな道をひたすら進んでいくと、気が滅入ってきます。。。

そんななか、心の救いになったのが、先を行く同じブルベの仲間が折り返して戻ってくるときにすれ違う姿を見つけたときです。お互い距離も離れているし、なにしろ真っ暗闇なので、自転車のライトとヘルメットに着けた前照灯しか見えませんが、なかにはチリンとベルを鳴らして合図してくれる人もいて、物凄い励みになりました!!!

そして。。。ついに石廊崎に到着!!!

距離は209.3km。コンビニや店のないここではフォトコントロールと言って自分のバイクを入れて撮影した写真で、証明に代えます。時刻は19:27。CLOSEが19:56なので貯金は29分に減ってしまいました(でもまだ安心圏内だと思っていました。。。大きな勘違いなのですが)。

ちょうどブルベ参加の方が写真を撮り終わったところでした。あと半分ですね、と話しかけたら、あーそれ言っちゃダメでしょ的なリアクションで返されてしまいました ^_^

ちなみにその方に「出発は7:00でしたか?」と訊いたら、そうですと答えてくれたので、6:00スタートの私とはすでに1時間以上の貯金の差があることになります。。。スゴイなあ。。。

私が写真を撮るときにライトで照らしていただいてとても助かりました。どちらの方がもちろん知る由もないですが、もし機会があったらお礼を伝えたいです。

石廊崎で証明写真

こうしてようやく折り返しを通過。

石廊崎は真っ暗闇で海岸線も何も全く見えませんでしたが、そんなことは気にせず、再び今度はこれまで辿った道を進んで東京に戻るのでした。。。

(前編おわり)

後編はこちらです。







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