ハイレゾ対応ポータブルプレーヤーponoが届きました!

帰宅したところ玄関にUPSの小包が。。。ようやく届きました、ponoのプレーヤーです。

ponoとは、二ールヤングが考案してクラウディングファンドのkickstarterで出資を募ったところ、史上3番目の出資額(622万ドル)を得て開発・販売されたハイレゾ対応のポータブルミュージックプレーヤー(とその音楽配信サービス)の名称です。ホームページはこちら

ちなみにponoとは、ハワイ語で「公正」「正義」「実直」を意味するそうです。圧縮されたMP3の低品質音源に対峙して、96kHz/24bit, 192kHz/24bitのようないわゆる高音質ハイレゾ音源の再生が可能なスペックとなっており、もしかしたら将来AppleのiPod/iPhoneへの競合商品になるかもしれません。



kickstarterで出資していることを知り、私もplayerを発注(確か早割りの$299はSold Outで$400+送料$15だったと思います)したのが3月ですから、発注してから半年以上待ったことになります。

ponoの製品化への進捗状況は、newsletterが頻繁に送られてきたので知っていたのですが、一昨日、あなたのponoが出荷準備が完了したので配送先を教えてほしい旨メールが来たばかりでした。発送元は中国の住所でしたがUPSでたった1日で到着したことになります。速い!

で、さっそく外箱を開けると、実にりっぱな竹製(?)の箱が出てきました。アップルに見習ったのでしょうか、なかなかニクイ演出ですね。



なかなか立派なつくりです


本体は大きいですが手のひらにしっくりきます


電源を入れたところです

起動時にAyreというロゴが出てくるので、アメリカのハイエンドオーディオメーカーのAyre(エアー)がハードウェア供給元になっているのがわかります。


私がオーダーしたのは、Red Hot Chilipeppersのサインが裏面にレーザー刻印されたシルバーモデルです。 

 ユニークな三角形の筐体です

 使い方はいたって簡単で、箱から出して電源を入れるだけ。予め保存されているNeil YoungのHarvestアルバムに入っているThere's A Worldをすぐに聴くことができました!

2.5インチの液晶画面はタッチパネルになっており、操作性は実に快適、本体は大きいわりには意外と軽量(130g)なのでズッシリ感はありません。再生スペックは、192kHz/24bitまでのFLAC/WAV/MP3など主要なフォーマットが再生可能となっています。残念ながらDSDは非対応となっています。

付属品は、USBケーブル、電源アダプター、そしてSunDisk製64GBのmicroSDカード、説明書、そして専用のケースとなっています。本体のメモリが64GBあるのですが、ハイレゾ音源は容量が大きいので、あっという間に一杯になりそうです。その意味で64GBのmicroSDカードの付属はとても嬉しいです。

ちなみに64GBのmicroSDカードには、Red Hot ChilipeppersのCalifornicationとI'm with Youの2枚のアルバムの96/24バージョンが無料で入っていました!

ponoのサイトからはハイレゾ音源(192kHz/24bit)を購入できますが、私は既にFLACでたくさんハイレゾ音源はあるので、PCとUSB接続して以下のアルバムをpono本体に転送してみました。

Eagles/Hotel California (192/24)
Nine Inch Nails/With Teeth (96/24)
Art Pepper/Art Pepper Meets The Rhythm Section (192/24)
King Crimson/Larc's Tongue in Aspic (96/24)

上記はすべてFLAC Lossless Uncompressedです。



で、早速、試聴してみました。試聴に使ったヘッドフォンはUltimate Ears(Logicool)のTriple Fi. 10です。

まず、iPod/iPhoneに比べてゲインが大きいのにビックリ!音量をグッと下げて適正音量に絞ります。

まずは定番のHotel Californiaから。。。音の傾向としては、かなりマイルドな傾向だと思います。印象としては高域の伸びよりも低域の安定性と重心の低さが特徴ではないかと思います。Triple Fi. 10はどちらかというとドンシャリ系の傾向なので、オフセットされてしまって相性はあまり良くないのかもしれません。

次にインダストリアルロックNine Inch NailsのWith Teethに。低域の迫力が活かされて素晴らしい再生能力!これは良いです。。。

Art Pepper, King Crimsonの定番曲と続けているうちに、エージングが進んできたのか(それともいつものプラシーボ効果か)なかなかいい感じになってきました。

確実に言えるのは、ポータブルプレーヤーにしてはSN比が非常に高いということです。Triple Fi. 10はかなりノイズも含めて忠実に再生してしまうタイプですが、曲の静寂部でもノイズが目立つことはほとんどありませんでした。

個人的には自宅のNASに保存しているFLACの96/24, 192/24ライブラリがそのまま再生できることが何といっても絶大なメリットです。iPhoneのFLAC対応プレーヤーはどれもハードウェア的に無理しているところがあって音質も操作性もまったくダメなので、これだけでも有難いです。iPhoneにポタアンを外付けするより、このponoプレーヤー1台のほうがスマートな選択だと思います。



欲を言えばDSDに対応してほしかったのですが、それは次のモデルに期待したいと思います。ponoプレーヤーは総合的にみると非常に満足度の高い製品でした。

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(2014.12.18追記)

その後ponoを使ってみていろいろ新しいことに気付きました。以下備忘録として。。。

まず、再生音質ですが、バーンインの後にかなりはっきりと高域が伸びるようになり、バランスが良くなりました。楽器の細かい音など今まで聴き取れなかったデティールまで発見でき、解像度の高さはなかなかのものです。

また、ヘッドフォン出力とは別にライン出力が付いているのですが、これを併用すると、なんとバランス出力として使えることがわかりました!ハイエンドのバランス対応ヘッドフォンはそのまま使えることになります。

さらに、ponoプレーヤー表示画面もなかなか凝ったつくりになっていて、最初気が付かなかったのですが、ハイレゾ音源を再生中は上部に青いランプが点灯する仕組みになっています(ただしPono Music Storeから購入した音源に限定されるようです)。

青いランプが点灯

また再生中に画面をタップすると、1度タップすると再生コントロールが、2度続けてタップすると再生中の詳細スペックが表示されます。

再生中の画面


一度タップすると再生コントロールが表示

2回続けてタップすると楽曲の詳細が表示


実は、当初はPCとのUSB接続でドライブが認識できず困っていたのですが、pono側でMusic Transfer ModeでLoad Music?と聞いていてYesと押すとすぐにDONEという赤いボタンが出てくるのですが、これを押してしまっていました(押さずに待つのが正解です)。しばらくすると、PC上にremovable diskとPONO PLAYERというドライブが出てきますので、ここに音楽ファイルを自由自在に書き込むことでライブラリを追加することができます。

ちなみにponoには、Pono Music World(PMW)というiTunesのようなPC音楽ソフトがあることもわかりました。こちらはオフィシャルサイトではなぜか準備中ということでダウンロードができません。困っていましたが、jriverの以下のページからであればダウンロードすることができることを知りました(これは正直すごくわかりづらいです)。最新versionは20.0.44のようです。

http://yabb.jriver.com/interact/index.php?topic=93682.0

このPMWというソフトを使えばライブラリの管理も便利になるかもしれませんが、日本語対応問題やその他いろいろまだ不具合があるようです。使い方はJRiverMediaCenterと非常に似ており、DSDファイルの再生もできるようです(pono music playerではもちろんDSDファイル再生はできませんが)。

Pono Music Worldの画面


実はponoを使っていて一番がっかりしたのが、なんとギャップレス再生に非対応だったことです。しかし、このPMWソフトをインストールして一度playerと同期してやると、ファームアップデートが可能になり、早速ギャップレス再生対応に改善することができました。対応の速さは評価したいと思います。

ファームアップの通知

PCとのUSB接続を外すと、ファームアップデートをしますか?と聞いてきます。OKを押すとアップデートが始まります。


アップデート中の様子

新しいファームウェアはver. 1.0.4となり、ギャップレス再生のほかに、先ほどのわかりづらい転送時のDONEという赤いボタンも廃止されました!

リリース直後の製品としては満足のいく品質だと思います。もちろん不満点がないわけではありません。今のところ、楽曲再生時のプツッという不快なノイズが不満です。ただしiPodやiTunesと同様ponoもこれからもどんどん進化を続けるでしょう。聴くのももちろん、このような機能の進化も楽しみなプレーヤーです。








コメント

  1. モニオさん、お早うございます。

    最近の朝日新聞の紙面でもハイレゾの話題が記事なっていました。昨年あたりが元年ということらしいです。映像の場合、ソースの情報量増とTVの進化が一体で効果が分かり易いですね。オーディオの場合、不確定要素も大きくハイレゾの浸透は遅かったように思いますが、イヤホン、ヘッドホンで聴くとなると、直接的で分かり易いのかも知れませんね。

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    1. 横浜のvafanさんこんにちは

      コメント有難うございます。私も朝日新聞の記事を見ました。オーディオと直接関係ない周囲でもハイレゾの話題が上る機会が増えてきました。CD品質で十分という声も根強いなか、リスナーの選択肢が増えるのは良いことだと思います。

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