2014-05-20

2014 世界トライアスロンシリーズ横浜大会(横浜トライアスロン)を完走しました

6ヶ月のトレーニングを積んで迎えたトライアスロン大会初挑戦。なんとか無事に完走できましたが、やはり本番は練習とは違って、想定外の連続で四苦八苦でした。。。


腰にズキっと痛みが走ったのが、スイムを終えて陸に上がったときでした。身に覚えのあるこの痛み。。。もうすっかり完治できたと思っていた持病の腰痛が再発したのでした。

この大会は、スイムからバイクに乗り換えるトランジションエリアまでが400mと遠いのですが、腰の痛みで走り出すことはおろか、歩くことさえままなりません。

腕時計を確認するとスタートから43分を過ぎています。事前に計画したスイム終了目標時間の35分より大幅に遅れているどころか、この大会のスイム制限時間45分にギリギリで通過したことになります。

「こんなはずじゃなかった。。。」

実は水泳は3種目中最も苦手な種目でした。スイムレッスンに通ったおかげで1.5kmを35分で泳げるようになりましたが、トライアスロンに挑戦しようと思い立った6ヶ月前は、近所の区営プールで50m泳ぐのもやっとという情けない状況でした。

練習で苦手なスイムを克服できたという自信が、いつしか、心の油断につながっていたのかもしれません。ウェットスーツを着用した本番では、体が浮く効果があるので、普段より速いスピードで泳げるという話もあり、楽観視していたのです。

心配していたのは、スタート直後の選手同士のバトルだけで、あとはペースに乗ればひょっとしたら参加者の平均タイムくらいでいけるのではないか。。。

まったくもって甘い考えでした!!

まず、ポンツーンから入水してフローティングスタート準備中に、水温が低かったせいか、両足の指が攣ってしまいました。。。焦って急いで指でポキポキやってこれはなんとか回復。しかしイヤ~な予兆が。。。

スタートの合図と同時に必死になってクロールで泳ぎ始めます。。。。やがて後続の選手にガンガン追い抜かれることに!自分のスピードがあまりに遅いせいか、心配していたバトルにはなりません。。。



快晴の青空の下、氷川丸に向かって山下公園の海をクロールで必死で泳ぎながら、そのあまりの非日常的な体験に、自分はこんなところで何をやっているんだろう、とぼんやりと感じていました。

ところが、泳いで進んでいくうちに、目標のブイとは全然違う方向にどんどん進路がずれてしまうのです!軌道修正のためにヘッドアップクロールというのをやるのですが、顔を上げる動作がつらく、ついついしばらく普通の息継ぎで進んで、たまにヘッドアップクロールをしてみると、選手の集団から全然離れたところを全然違う方向に一生懸命泳いでいるなんてことが続きます。。。特に折り返しで岸に向かう方向では、どこを目指して泳げばよいのか目印さえわかりません。進路のずれも右にずれたり左にずれたり。。。ついにライフセーバーの人に「大丈夫ですか?」と声をかけられてしまいました。。。

後で考えてみると、この慣れないヘッドアップクロールで、腰に負担がかかり、腰痛再発につながったのだと思います。

スイムを終えてトランジションエリアに向かう話に戻りますが、その時点ですっかり体力消費してしまい、さらに腰痛再発で走り出すのがやっとの状態でした。

普通の選手は走りながらウェットスーツの上を脱いで、力強く走っていきますが、私はあまりの疲労に、ウェットスーツはおろか、ゴーグルを外す気力さえ残っていませんでした(写真を見てもゴーグルつけたままで走っています)。




沿道で、妻と子供たちが声援を送ってくれます!手を振って声援に応えましたが、実はレース全体を通して最も辛かったのはこの時点でした。。。

ようやくウェットスーツの上半身を脱いで、400m先のトランジションエリアに到着。腰痛で思うようにウェットスーツから足が出せません。。。必死の思いでなんとかウェットスーツを脱ぎ、「ククゼリサヘ」と練習しておいたおまじないを唱えて、くつ下を履く、くつを履く、ゼッケンベルトをつける、リストバンドをつける、サングラスをつける、ヘルメットをかぶる、と比較的スムースにいけました。

手前の緑のタオルが私のエリアです

ここからバイクを(こちらも練習したとおりサドルを押しながら)乗車位置まで走っていき、バイクにまたがります。

実は腰痛のときに一番楽な姿勢はバイクに乗っているときなのです。タイム的に相当遅れていることもあり、一気にフルスロットルで加速します!

スイムからあがってからは息も絶え絶えでしたが、バイクに乗って走っているうちに呼吸も落ち着き、冷静さも取り戻せました。

バイクは6.6kmのコースを6周回します。バイクは本当に気持ちいいです!

途中、緩やかな上り坂があり、そこは向かい風なのですが、先月石和温泉までのロングツーリングで経験した標高1,080mの笹子峠越えに比べれば全然大したことはありません。意外にも多くの選手がスピードダウンするなか、私は減速を抑えて先を走る選手を一人一人と抜き去ります。もしかしたらヒルクライムは得意なのかもしれないと思いました(それともみな意図的に体力温存してスローダウンしていたのかもしれませんが)。



2月のデュアスロン大会では、たくさんの選手に抜かれまくりましたが、今回は頑張ってハイペースで飛ばします。でもエアロホイールのバイクがブウォンブウォンと音を立てながら猛烈な勢いで後ろから迫ってくるときは、さすがに道を譲ります。

やがて山下埠頭内の工場エリアを抜けると、山下公園前の目抜き通りに入って沿道の大声援の観客の前を一気に駆け抜けます!

ここが最高のポイント!

今回は珍しく実家の父までわざわざ応援に来てくれました。応援してくれている家族の前を通ると、妻と子供たちが「パパ頑張れー!」と声を張り上げてくれます!

もう力が1000%くらい湧いてきます!!!

もはやセオリー無視で、最大スロットルで先の選手を無理してガンガン追い抜きます!!

観客がまばらになって再び工場地帯に入るあたりでとても緩やかな上り坂になるのですが、そこではもう息切れしてしまい、先ほど抜いた選手たち全員にまた追い抜かされることになります。。。

周回を重ねるごとに、不思議とスイムの疲れが取れてきて、むしろ体が楽になってきました。

2周目だったでしょうか。。。比較的広いフラットなエリアにさしかかり、私は加速して先の選手を追い抜きました。。。

と、そのとき、追い抜く寸前に、選手の自転車から何か「バチッ」という異音がしたかと思うと、その選手が「ウォー!!」という悲鳴をあげながら、隣接している左側のランコースの方向に傾きながらバイクと選手がガシャーンと地面に転倒する姿が見えました。。。!

最初、私のバイクと接触したのではと思いましたが、そんな近接距離ではなかったし、何より接触した感触が皆無だったので、やはりなんらかのバイクトラブルが発生したのではないでしょうか。。。あのときは時速30kmは余裕で出ていたので、落車の衝撃は相当なものだったと思います。。。その後その選手がどうなったかのかわかりませんが、大事にならなかったことを祈るのみです。。。あの選手だって相当な努力と覚悟で出場していただろうに、リタイアの無念さが他人事とは思えませんでした。。。

恐ろしい光景を目の当たりにして、レースを完走することがどれほど重要なことかという実感が湧き、身が引き締まる思いです。

3周目4周目と周回を重ねるごとに、だんだんどのポイントで加速や減速すればよいのかわかってきました。ボトルに入れてあるスポーツドリンクは暑さでぬるま湯のようになり、全然体が欲しません。あとはパンクや不測の事態が起きないことを祈るのみです。。。

やがてバイク周回もフィニッシュが近づき、タイムが気になり始めました。腕時計でのラップ計測はスイムでの動揺もあってすでにメチャクチャでしたが、幸いなことにスタート時間からストップウォッチは動いているので、このままいくと2時間10分くらいでバイクが終了ということがわかりました。。。え。。。?

「2時間10分でバイク終了ということは。。。トランジション含めてラン10kmを50分以内で完走しないと3時間切れない。。。ということはキロ5分を切るペースで走らないといけない。。。」

事前のフィニッシュタイム予想は2時間45分。まあランが調子悪くても2時間50分は切らないだろう。。。3時間切りは当たり前。。。あわよくば2時間40分切りを狙って衝撃のデビュー。。。

。。。全然甘かったです!!。。。

具合の悪いことに、最終周あたりで、しばらく落ち着いていた腰が再び痛み出しました。。。そして胃の調子までおかしくなり始め、朝食が胃液ととも逆流して軽く嘔吐してしまいました。

こうなるともう思考は完全にネガティブスパイラルに突入で、なんとしてでも3時間切りだけはしてやろうという意気込みなど沸くはずもなく、3時間5分切れればいいやなどというアホな発想しか浮かんできません。。。我ながら情けない限り。。。

とにかくバイクをフィニッシュしてトランジションエリアで靴をランニングシューズに履き替えます。家で練習したときは15秒くらいでトランジションができていたのですが、腰痛で思うように動けず闘争心が失われた状態では、そんなに慌てる必要はないとばかりに動作は緩慢になってしまいます。おまけにバイクをラックにひっかけるときに、間違えてサドルの前ではなく後ろをひっかけようと四苦八苦、貴重な時間がどんどん無駄遣いされていきます。。。

しかし腰痛があまりにもひどく、このままではラン完走さえ危ういので、仕方なくその場で腰を中心にストレッチ運動をしました(トランジションエリアでストレッチをしている選手なんて誰もいません。。。)

2月のデュアスロンではバイクヘルメットをかぶったままトランジションエリアを出てランに入ってしまいましたが、今回はそこまでの失態はなく、比較的スムースだったと思います。

走り始めると、案の定、腰がグラグラしてきて今にもギックリ腰になって動けなくなりそうです。。。だましだまし走りますが、胃の不調の影響か、今度は腹痛まで襲ってきました。。。

腰痛/胃痛/腹痛の三重苦

胃の不調の原因は、おそらく、水分とスポーツドリンクの摂取過多ではないかと思っています。レース当日は快晴で昼の気温は25度くらいだったので、水分補給が欠かせなかったのですが、普段からトレーニング中はほとんど水分を摂らないので、いきなりで胃が驚いてしまったのでしょう。しかもレース中に固形物をほとんど摂らなかったので、これもいけなかったようです。

ランは2周回半のコースで、途中に桟橋を通るときに軽いアップダウンがありますが、コース基本は平坦です。1周目は体力温存もあり、目標タイムを失ったせいもあり決して無理せず、淡々と走りました。


陽射しは強いのですが、湿度がそれほど高くないせいか、暑さに関しては意外なほど快適なランでした。胃が痛いので途中のエイドの水分補給はほとんどスキップして、塩飴だけ摂取しました。

沿道では、妻と子供たちが応援してくれています。子供たちは完走メダルを作ってくれてゴールで迎えてくれる約束をしていました。

2周目に入ると有り難いことに腰痛はほとんど気にならなくなり、おまけに腹痛も収まってきました。残りの距離を考えると、ここからダッシュしても3時間は切れないなと頭で計算しながらも、不思議なことに体調が回復してくると気力も回復してきて、徐々にペースを上げていきました。

最近のジョギングでも、前半よりも後半のほうが足が軽くなりはるかに調子が良く、終盤のペースアップには自信がありました。

そうしてついに最後のゴールまであと少しとなりました。

ん?

手元の時計ではまだ9kmくらいしか走っていません。当然3時間までまだ時間はだいぶ残っています。。。

これってひょっとして、最終ランは10kmよりも短いんではないか?スイムからバイクのトランジションエリアへの400mが差し引かれているんでは?

ということは。。。

「頑張れば3時間切れるのでは!」

いや正確には、

「最初からもっと頑張っていれば3時間切れていたのでは。。。!」

です。。。

これも事前にしっかり情報をとっておけばはっきりしていたかもしれません。しかしすべてはあとの祭り。。。

ただ、最後は渾身の力でフルスピードで力走する覚悟だったので、ゴールまでの直線距離はスピードをあげて力走しました!!

そしてサングラスを外してキャップの上に載せて。。。


最後の直線距離では本日最高速度でゴールに突入したと思います。写真を見るとなんと笑顔で走っているではないですか!

そして無事にゴール。。。!前後に選手がいなかったのでゴールテープを独占することができました!



ゴール後にコースを振り返り、無事に完走できた感謝を込めて一礼。

手元の時計では3時間1分6秒でした(公式リザルトでは3時間1分34秒)。

レース直後の疲労感は、ハーフマラソンよりはありますが、フルマラソンよりははるかにダメージは少ないです。これは事前の予想どおり。

スタッフの方にタオルとスポーツドリンク、そしてバナナを1本いただき、ベンチでしばらく休憩。。。大会イベントの運営関係者の方々とエイドやボランティアの方々はいろいろ大変だったと思いますが、終始スムースな運営で本当に感謝でした!

そして出口には妻と子供たち、そして父親が待ってくれていました。この暑いなかずっと応援ありがとう。。。

子供たちからはお約束の完走メダルを。


こうして私のトライアスロンデビューは終わりました。

不思議なことに、タイム的には散々な結果だったのですが、初フルマラソンでサブフォーに届かなかったときの挫折感や悔しさは今回はほとんど感じませんでした。

腰痛のほうはその後やはり悪化してしまい、寝たきり状態は避けられましたが、しばらくは通院の毎日です。。。

しかし何と言ってもスイムが課題なのですが、泳ぎゼロからのスタートで、2月にレッスンに通い出して3ヶ月あまりの短期間では、ここまで行けて上出来だったのかもしれません。

それにしても、トライアスロンとは実に不思議で、変わった、そして楽しい遊びですね。。。苦しいことを喜んで時間と労力(と結構なお金)を割いてやっているわけですから。。。

準備期間6ケ月のトレーニング累計は、ランが約1,000km、バイクが約2,000km、スイムが約100kmでした。

このブログで、一般人が6ヶ月の事前準備でトライアスロン大会に出るというのがどんなものか、少しでも参考になれば嬉しいです。


リザルトは以下のとおりです。
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スイム 42分41秒 (807位)
バイク 1時間27分56秒 (550位)
ラン 50分57秒 (584位)
合計 3時間1分34秒 (662位)
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完走者828人中662位(45-49歳男子完走者136人中113位)
男子45-49歳は148名出場、完走率91.8%



http://www.jtu.or.jp/news/2014/pdf/2014yokohama_age_result.pdf

以下Suunto Questの記録より

http://www.movescount.com/ja/moves/move31821159

スイム終了 42'41"
トランジション到着 45'39"(400m 7'30"/km
トランジション出発 48'13"(スイムーバイクトランジションタイム 2'34")
バイクスタート 48'35"

バイク周回記録
6.35km 11'50"(32.1km/h)
4.91km 9'29" (31.0km/h)
6.57km 13'11"(29.9km/h)
6.61km 12'56"(30.7km/h)
8.03km 16'00"(30.1km/h)
6.56km 13'53"(28.3km/h)
合計39.03km 1:17'19"(30.3km/h)

トランジション到着
トランジション出発 2:09'32"(バイクーラントランジションタイム 1'58")

ラン周回記録
3.72km 20'51" (5'36"/km)
5.63km 30'42" (5'27"/km)
合計 9.35km 51'33" (5'30"/km)
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